五色の色眼鏡

色眼鏡で前がみえない…。 独断と偏見にみちたアニメの感想です。

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『サマーウォーズ』感想

今日は、早めに仕事が終わったので、見てきましたよ、『サマーウォーズ』。『時をかける少女』の細田監督の作品だし、とても期待していました。注目度も高いだろうしね。先日公開されたばかりだし、早めに行かないと、と頑張って自転車こいで映画館まで行ったのですが、予想外に人はまばら・・・。ま、まぁ、夏休みといえど平日だし、チケット代割り引かれる日でもないし、仕方無いのかなぁ・・・。しかし、この作品だけでなく、いろいろな作品があるのに、映画館のこの人のいなさは・・・。変な不安を抱くとともに、妙にリッチな気分で映画館を堪能、作品を鑑賞してきました。ということで、『サマーウォーズ』の感想を書いていきましょう。

感想は、なかなか面白かったです。

憧れの先輩・篠原夏希のバイトに誘われた小磯健二は、喜び勇んでそのバイトを引き受ける。しかし、そのバイトとは、夏希の本家陣内家で夏希の彼氏を演じるというものであった。本家分家を集めた一族のなかで、大層な経歴まで用意され、夏希の彼氏を演じることになった健二。その状況に困惑する健二、彼のもとに一通のメールが届き、その問題を解いた次の日、彼は仮想世界OZを混乱に陥れた犯人としてニュースとなるのだった・・・、という話、というかさわり。

まず最初に、これは大家族を舞台にした『デジモン』だなぁ、と。そんな印象でした。まぁ自分、『デジモン』、細田監督の映画しか見てないんだけどね。でも、細田監督ならではの洗練された仮想空間、そしてネット環境を活かした終盤の全世界からの応援という展開、これは『デジモン』を想起せざるをえない。いい意味でも悪い意味でもね。そういえば、ネット世界での話の展開的には『攻殻機動隊』っぽい感じもしたんだけど、『攻殻機動隊』と細田ワールドで、ここまでネットの仮想空間の描き方が違うのか、と思ったり・・・。優劣をつけるものでもないけどね。

そして、演出はうまいなぁ、と。人物描写は、コミカルでありながらリアリティに富んでるし、アクションシーンも迫力ありました。また、縁側を横スクロールしながら各キャラクターの様子を見せるシーンなどは、カメラのフレームをうまく使った細田監督らしい演出だと思いましたよ。大家族という設定をうまく使った印象的な感じがしましたしね。演出次第で、そこまですごい話でなくても、しっかり盛り上がるものになるんだなぁ、と思ったり。

ただ、いろいろと個人的に気になったことも・・・。まず、主人公である健二がいまいち理解できないし、感情移入もできなかった。とくに序盤。夏希に誘われたバイトは、彼女の彼氏を演じるということだったんだけど、大家族に圧倒され後悔だけになる感情が分からない。夏希は憧れの先輩だったわけだし、これはチャンスだというプラスの感情も抱いてしかるべきじゃない?大家族でウソの彼氏を演じなければならないという不安や後悔と、疑似的でも夏希の彼氏になれるという希望や期待、それが同居する健二の葛藤を描いて欲しかった。それに、夏希の彼氏を演じようとする健二をしっかり見せて欲しかった。演じようとするが、根の正直さからすぐにボロが出てしまう、そういう感じのほうが、健二の真摯さやコミカルさがでたのではないか、と思ったり。まぁ、映画で描かれている健二の姿こそが、あの状況に陥った気弱な人物としてのリアリティに富んでいるのかもしれないけどね。

つぎに、展開が二転三転しすぎ、というか、登場人物が入れ替わり立ち替わりになりすぎではないか、と。この作品、大家族なタッチのコミカルな作風ですし、展開自体はもっとあっさりしたものでもよかったのではないか、と。そして、登場人物たちの見せ方、なんか「このキャラクターの見せ場があって、次にこのキャラクター・・・」という感じでみせるのはどうかと。やっぱり、最後の衛星落下のカウントダウンが始まるなかで、各キャラクターが同時にそれぞれの役割をもって事にあたるという展開のほうが盛り上がるし、大家族のよさが端的にみせられたのではないか、と思いました。展開上、順を追っていかなければ、話が成り立たなかったのかもしれないけどね。

あと、この作品で一番感動的な栄ばあちゃんの遺言の場面、たしかに感動的だったんですが、その書かれている内容が、侘助のことばかりなのは・・・。栄が侘助をとても気にかけていたのはいいのですが、それは他の家族たちも気にかけた上で、ってあってくれないと・・・。そういえば、最後の全世界の人々がアバターを預けてくれる場面、栄ばあちゃんの人脈の広さが活きたことになっていたら、とても感動的になっただろうなぁ。そんなことも思いました。でも、栄ばあちゃんのキャラクター自体は、とても魅力的でしたよ。

まとめ方につては、結構好きです。葬式で、こんなに能天気なのはどうか、という気持ちもありますが・・・。でも、明るく死者を送るというのもありじゃないかなぁ。夏希と健二のキスのシーンも、変にシリアスにならずに、面白く二人の性格がわかるものなっていたし。

この作品、OZというネット仮想空間という近未来的なものと、代々続く一族家族という古めかしいものの対比、それを面白く見せてくれる作品でした。便利で憧れるようなネットの仮想空間が取りざたされるなかで、古めかしくも温かさがある家族の絆のすばらしさを見つめ直す必要があるのでは、という思いがこの作品にあるのかな。そんなことを思ったり。明るくコミカルで、アバターたちもアニメ的、ぜひとも子どもにも、・・・と思ったが、主人公の性格を考えるとなぁ・・・。この子供向けと大人向けの間を行き来するような作風、この中途半端さが、この作品の悪さであり良さなのかなぁ、と思いました。

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